アフリカ地域研究資料センターが主催者となり、2017年12月11日に「海外危機管理ワークショップ」を開催しました。このワークショップでは、海外において教員、研究員、学生が遭遇する不測の事態にどう対処するのか、アフリカ地域研究資料センターの教員、アジア・アフリカ地域研究研究科の大学院生、学内で関係する部署の職員など、計40人が参加し、研修を受けました。
当研究センターではアフリカ各地の様々な状況でのアクシデントを想定してシミュレーションを行ってきました。今回は通信状況および交通アクセスが悪いアフリカの熱帯雨林を舞台とし、調査中に発熱した大学院生をいかにサポートするのかを考えました。
前回のワークショップまでに考案されたフローチャートに基づきながら、さらに航空券を手配する株式会社マイチケット、海外旅行保険サービスを提供するAIU損害保険株式会社の協力を得ながら、時間の経過とともに(1)事故や病気の情報の連絡方法、(2)情報の伝達経路、(3)現地医療機関の把握、(4)現地および日本からの救援体制、(5)マスコミ対応、(6)他部局・機関との連携 についての対応策を検討し提起ました。
また、近年注目されているThurayaなどの衛星電話サービスを利用して普段使っているスマートフォンをアフリカで使用する方法などの情報も共有されました。
アフリカ地域研究資料センターとアフリカ地域研究専攻では、ひきつづきアフリカ各国での危機管理を強化させていくとともに、学内だけでなく日本中で活用できる危機管理体制の構築をめざしていきます。
※本ワークショップは、H29年度全学経費「海外調査における安全確保・緊急時対応に関する行動計画検討プログラム: 危機対応シミュレーションによる危機管理体制の整備」による事業として開催されました。
以下の方々にご協力いただきました。
山田 和生 氏(株式会社マイチケット:代表取締役)
岩井 洋文 氏(株式会社マイチケット:営業部長)
副島 大典 氏(AIU損害保険株式会社)
今回のワークショップではアフリカ地域研究資料センターが発行した以下の資料が参考になりました。
木村大治・山口亮太・平山草太 (編)『アフリカで安全にフィールドワークするために:カメルーン編』